引田城
別名:無し。
城地種類: 山城。
築城年代:詳細不詳。
築城者:詳細不詳。改修等は生駒親正が行ったか?
主な関連施設:讃州井筒屋敷・引田公民館・(続100スタンプ)。
北二の丸高石垣
2017年4月6日の「城の日」に財団法人日本城郭協会が続日本100名城を発表しました。香川県からは ここ ” 引田城 ”が選ばれました。スタンプを押したうえで登城数をカウントしたいと思います。今回の ” 引田城 ”をもって続日本100名城、登城51城目とします。2023.1.3.登城。
引田城概要:
播磨灘を見渡せる半島状に突き出た城山(標高82m)の山頂に築かれた山城。天正10年(1582)頃から、土佐の長宗我部氏による讃岐国侵攻が本格化すると、ここ引田城は戦略的重要拠点として、仙石軍と長宗我部軍との間で攻防戦が繰り広げられました。その後、生駒氏が入城し城主となり、1615年頃に廃城となったと云われています。
南側の専用駐車場
最近整備された感じがする駐車場で、かなりの台数(28台)が停められる大型駐車場です。位置はここ(34.232685, 134.406507)。
この駐車場の近くに城址案内看板があるので見てみます↓
この案内看板の所にパンフレットがあるので、そのパンフレットを参考にして登城します。
登城開始!
このような整備された登山道なので、スニーカーでも登ることが可能ですが、安全のためにトレッキングシューズで登ることをお勧めします。
先ほどの駐車場(城の南西)から登るこちらのルートは本来の大手道ではないので、この開けた場所からすぐに本丸へと到達することができます。
本丸櫓台からの眺望
本丸の西端からの眺望となります。このような美しい景色をここ引田城では、いたる所で観ることができます。こちらの本丸櫓台の石垣がこちら↓
こちらの石垣はここ引田城において、最初に築かれた古い石垣と云われています。この石垣の上部にも石積みらしきものがあるので、見てみます↓
こんな感じの低い石積です、これは遺構なのか?この上部に円形の展望台があり、説明看板があったので見てみます↓
なるほど、こちらの展望台はそのために造られたのですね。その展望台からの眺望がこちら↓
引田の町が丸見えとなる、最高のロケーションですね。往時においても本丸から麓の様子が良くみえた事でしょう。
分かれ道
本丸付近から、道が二つに分かれています。ここは一旦本丸(天守台跡)へと進みます。
本丸の東南端にある「南櫓跡」となります。ここからの景色が最高なので、観てみましょう↓
ハイ、逆光でなければ最高の景色となるのですが、残念ながらこの時は逆光でした。
ここで来た道を戻り、本丸の天守台跡を見にいきます↓
天守台跡
この茂みの周辺に天守台の石垣が残っていますが、天守台としての形状を保っていませんでした。この本丸は石積みによって外周を囲っており、現在でもそのなごりとなる石積みを見ることができます↓
こんな感じの、曲輪の形状を保つための、土留め的な石積みがみてとれます。ここから北進し、北二の丸方面へと進んで行きます↓
北二の丸・上段の石垣
こちらの北二の丸上段の石垣は、高さ2m~3mの石垣が積まれていますが、現在は修繕作業中なのでご覧の通り、シートが覆っていて見学する事ができません。
北二の丸・高石垣
おそらく、この引田城において一番の見どころポイントと思われる、北二の丸の高石垣となります。素晴らしいですね、こちらの石垣をどんどん見ていきましょう↓
野面積みの高石垣で、間詰石が丁寧に詰められています。天正期に積まれた石垣の特徴から生駒氏の時代に積まれたと云われています。
こちらの石垣が生駒氏によって築かれたとされると、仙石秀久軍と長宗我部元親軍が戦った引田合戦の時には、この石垣は存在していない事になります。
この辺りまで来ると石垣の高さも落ち着いてきます。ここで来た道を戻りながら、素晴らしい石垣を今一度堪能します↓
凄い、そして素晴らしい!
野面積みの完成形ともいえる、実に見事な石垣ですね。この素晴らしい石垣を動画にしてみました↓
北曲輪
城の北側に位置するこちらの北曲輪には、石垣が築かれていない。ここまで手がまわらなかったのか?この北側には石垣を築く必要がなかったのか?これで城北側の散策を終え、城の東側へと向かいます↓
東の丸
東の丸は3つの曲輪から構成されており、火薬を保管した煙硝蔵があったとされています。また、中央の曲輪には櫓が設置されていたと云われています。
東の丸・東端の眺望
当日、この地点に来た時には曇天模様になってきていて、海が青くない状態になっていました。快晴の時に来れば最高の景色が広がっていたことでしょう。この真下に引田鼻灯台があるので見に行きます↓
引田鼻灯台
最近使用されているのか、いないのか知らんけど、樹木により鬱蒼とした雰囲気でした。ただ、こちらの灯台からの景色はとても良いものでした↓
晴れていれば…。ここ引田城には天気の良い、快晴の日に訪れる事をお勧めします。これで城東側の散策を終え、ぐるっと西側へと移動します↓
化粧池
こちらの化粧池は、引田城の姫や女中たちがこの池の水を使用して化粧をしていたことから名づけられたと云われています。これで引田城の散策は終了、下城して次の城へと向かいました。
スタンプ押印
スタンプ設置場所:讃州井筒屋敷・引田公民館。
スタンプの状態: " 普通 " 。
スタンプの印影:北二の丸石垣。
御城印
御城印販売場所:讃州井筒屋敷。
御城印のサイズ:通常サイズ。
御城印の値段¥:一枚300円。
引田城ログ
時間:1時間41分。広大な城域に展開する見事な遺構を速足で見てまわりました。
距離:2.8km、低山なのに城域は広いのでそこそこ歩きます。
標高・比高:標高は82m、比高は76m(麓の専用駐車場からの比高)。
広域
播磨灘を見渡せる、半島状に突き出た城山で天険の要害を成していました。
讃岐・引田城
見所ポイント:本丸、北二の丸、石垣群、北曲輪、東の丸、化粧池、眺望、等。
駐車場:城西側、田の浦野営駐車場(10台)・城南側の専用駐車場(28台)。
総評:現在の香川県東かがわ市に位置しており、播磨灘を見渡せる半島状に突き出た城山に築かれた山城。引田の街並みを一望できる広大な城域に多数の曲輪が存在し、各曲輪を石垣で防御する、織豊系の特徴をもつ山城となっています。特に北二の丸の野面積み高石垣は見ごたえがあり、各所から見れる最高の眺望と共に引田城の見どころのひとつとなっています。こんな見所満載の広大な山城 ” 引田城 ” に週末あたり訪れてみてはいかがでしょうか。