阿波・勝瑞城登城!続日本100名城 49城目 阿波を支配していた三好氏の居城~
勝瑞城
別名:阿波屋形、下屋形、勝瑞屋形。
所在地:〒771-1273 徳島県板野郡藍住町勝瑞東勝池 。
城地種類: 平城。
築城年代:不明。
築城者:不明。
主な関連施設:勝瑞発掘現場事務所(スタンプ)武田石油(スタンプ&御城印)。
文化財史跡区分: 国指定史跡。
北西の濠跡
2017年4月6日の「城の日」に財団法人日本城郭協会が続日本100名城を発表しました。徳島県からは 一宮城とここ” 勝瑞城 ”が選ばれました。スタンプを押したうえで登城数をカウントしたいと思います。今回の ” 勝瑞城 ”をもって続日本100名城、登城49城目とします。2022.12.31.登城。
勝瑞城概要:
勝瑞には室町時代後半に阿波守護細川氏によって、守護所が設置されていたとされています。築城年代等は明らかになっていませんが、阿波を実質的に支配していた三好氏が本拠地とした城で、天正10(1582)に長宗我部氏の侵攻を受けて廃城となりました。
駐車場と城址碑
駐車場は数カ所あります。まず勝瑞城北側にある「あいずみ藍工房」と勝瑞館跡の駐車場です、後者のほうが広くて発掘現場事務所にも近いので、そちらに駐車するのがお勧めです。駐車場緯度経度(34.130755, 134.522115)
駐車場の片隅にこちらの発掘現場事務所があり、ここでスタンプやパンフレット等を入手することができます。
発掘現場事務所は、当日休館日で中に入れませんでした。土日、祝日などの現場事務所が休みの時は、近くにあるガソリンスタンド「武田石油」さんでスタンプを押す事ができます。
周辺案内図
勝瑞館跡から勝瑞城まで歩いても数分なので、とても楽な城跡見学となります。
勝瑞館の堀跡
このへこんでいる部分が堀跡らしいのだが、幅はともかく深さがとても浅い…。そして何故かコンクリートで固めてあります。近くに説明看板があったので見てみます↓
堀の深さが3m~3.5mもあったと書いてあります、そんなに深かったんだと感心する。
館内の区画溝
当初、「何だこれは?」と思ったのが、こちらの溝。どうやら区画のための溝らしい。
近くに説明看板があったので見てみましょう↓
なるほど、この溝を境にしてそれぞれの区画としていたのですね。
枯山水庭園跡
何処に枯山水庭園跡があるのか探していたらここを見つける。これが枯山水?よく分からないが、説明看板があったので見てみることに↓
なるほど、かつてここに枯山水庭園があったのですね。
このようにここ勝瑞館跡からは、硯(すずり)、かわらけ、漆器、貿易陶磁器、金属製品、香道具、柄杓等の色々な物が出土しており、往時の様子を知るうえでとても貴重な資料となっています。これで館跡の散策は終了、徒歩で移動して勝瑞城跡へと向かいます↓
勝瑞城の濠跡
南西の濠跡となります、往時は堀幅が10~15m程で深さが3m以上とのことから、濠幅はまあこんな感じなのかな?と、言った感じです。(水深は数十センチ位)
城の南東部分の濠となります。ここから内部へと入る事ができますが、現在は「見性寺」の敷地となっています。
このような感じで、現在でも勝瑞城の濠がここにあった事を見ることができます。
勝瑞義冢碑
勝瑞義冢碑(しょうずい ぎちょうひ)阿波三好氏の盛衰の記録と勝瑞城における戦没者の慰霊を兼ねた碑。
城址説明版
こちらの説明版がそれなりの高さがあり、この位置からでしか撮影できないため若干読みにくいですが、ご勘弁を…。
土塁跡
現在ではこの部分にしか残っていない土塁ですが、発掘調査の結果ぐるりと周囲を土塁が巡らされていたことが分かっています。こちらの土塁は濠を掘った土を積み上げて築いた「搔き上げ土塁」で、基底部幅約12.5m、高さは2.5mあった事が分かっています。
北側の濠跡
北側の濠は現在、こんな感じになっています。
現在でも幅は10m以上ありますね。
城北西のこの景色が一番かな…。
これで勝瑞城の散策は終了!下城して次の城へと向かいました。
御城印
御城印販売場所:武田石油。
御城印のサイズ:通常サイズ。
御城印の値段¥:一枚600円。
スタンプ押印
スタンプ設置場所:勝瑞発掘現場事務所・武田石油(土日のみ)。
スタンプの状態: " やや悪い " 試し押しをしたがダメでした。
スタンプの印影:?。
勝瑞城
見所ポイント:土塁、濠跡、館跡、等。
駐車場:あいずみ藍工房駐車場、発掘現場事務所前駐車場(10台以上)。
総評:現在の徳島県板野郡に位置し、吉野川下流に形成された沖積平野上に築かれた平城。東西約105m、南北約95mの不正方形の縄張で、その周囲に土塁と濠が巡らされていました。現在でもその土塁の一部と巡らされた濠を見る事ができ、館跡においても発掘調査が進むなど、これからがとても楽しみな城跡、 ” 勝瑞城 ” に週末あたり訪れてみてはいかがでしょうか。