みやじ の登城備忘録

2018.4月スタートの続日本100名城スタンプラリーをメインに活動をしています。お城の散策と同時に地元B級グルメも堪能します。


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上総・天神山城登城!1枚岩切り崩し・垂直岩盤堀切を求めて~

上総・天神山城

別名: ?。

所在地: 〒299-1616 千葉県富津市海良246 。

城地種類: 山城。

築城年代: 西暦1500年以前頃か?。

築城者:上総武田氏? 。

主な関連施設:天神社。

文化財史跡区分: 無し。

垂直岩盤堀切

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千葉県の富津市に、1枚岩を切り崩して造られた見事な垂直岩盤堀切がある山城の事を、2021年にお城EXPOの会場で教えてもらったので、見に行ってきました。

2022.1.2登城。

天神山城概要:

天神山城は、現在の千葉県富津市海良の奏港南東に位置する標高112m、比高73m(天神社駐車場からの比高)の細尾根上に防御施設が展開する山城です。西暦1500年以前に峰上城主だった上総武田氏が、支城として築いた城とも言われています。小田原北条氏の城であったとも云われている、まだまだ不明な点が多い山城となっています。

天神社駐車場

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Googleマップで天神山城を検索すると、報恩寺から徒歩の情報が表示されますが行ってみると、直感的に何だか乗り気にならなかったので、こちらの神社から登城する事に。

天神社駐車場(35.211745, 139.873474)

 

尾根に到着

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先程の神社から山へ登って行くとT字路になるので、そこを左に進みます。しばらく登って行くとこの尾根に出ますが、ご覧の通り倒木で物凄い事になっています。(2019年の台風被害)いきなりこれですかっ!先が思いやられます…↷。

 

 

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1の郭近くまで来たのに、尾根上は相変わらずこんな感じで前になかなか進めません。

尾根の両サイドはなかなかの急傾斜で廻りこむ事ができず、真ん中の尾根上はこのとおりで前に進む事が難しい。(リュックは引っかかるわ、服も引っかかるわ、で大変)

 

 

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尾根上最初の倒木から10分位でこちらの削平地に到着します、段郭状の削平地が幾つか並んでいます。

このまま進み1の郭へと向かいます↓

 

謎の穴

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1の郭に入るとすぐにこちらの謎施設が目に飛び込んできます、上から見ると井戸跡なのですが、横を見るとこの様になっています。

私見で恐縮ですが、恐らく遺構の井戸跡を利用した塹壕跡ではないでしょうか。(城跡によくある旧日本軍の塹壕

 

1の郭

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1の郭となっていますが、尾根上を削平した狭い郭となっています、とても大人数で籠る仕様にはなっていません。

このまま南へと進み、最初の堀切を見に行きます↓

 

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が、ここ天神山城はそんなに甘くはありません…。ご覧の通り、屈強な守備兵が行く手を阻みます。(またかよ↷勘弁して下さい…)

 

1の郭南側の堀切

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尾根筋を断ち切る見事な堀切ですが、見ての通り倒木で凄い事になっています。

何度もいいますが、尾根の両サイドはほぼ崖、なので進軍ルートは言わずもがな……。

帰りたい、でも帰れない(垂直岩盤堀切を見るまでは撤退できない)。

 

 

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先程の堀切を横から見たのがこちら↑。

堆積物が相当ある感じですね、堆積物を撤去したらそれは見事な堀切に蘇ることでしょう。(今後の整備等を富津市に期待したいですね)

倒木をクリア(ここで服に穴が開いた↷)して更に南進します↓

 

2条目の堀切

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先程の堀切と比べると規模は小さめ、倒木も気のせいか ” 優しく ” なっています。

尾根の両サイドも優しくなってるかな?ちょっと覗いてみることに↓

 

 

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ヒュゥ~!めっちゃ急傾斜じゃん!」足を滑らそうものなら、🍙ころりんで下まで転がっていく感じです。

尾根の両サイド(とくに東側)は、まったく優しくなっていませんでした。

この後、さらに南進して2の郭に入り目的の垂直岩盤堀切へと到着しました↓

 

ついに到着!

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2の郭南側にある、1枚岩を切り崩して造られた垂直岩盤堀切を上から見た写真です。

うおぉ~!」思わず声が出る、ここまでの道のりが道のりなだけに喜びもひとしお。

早速下に下りてみます↓

 

垂直岩盤堀切を東側から

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この細尾根でこの堀切は凄いですね、堆積物がかなりある感じなので、本来の姿はもっと凛々しい感じなのでしょう。

少し位置をずらして1枚岩を見てみます↓

 

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良い感じですねぇ~!素晴らしいですねぇ~!ここに来るまでの苦労が、感動と興奮を増幅させている感じです。もっと近づいて見てみましょう↓

 

 

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痺れますねぇ~!」この見事な1枚岩に思わず声が出る。(ひび割れてるけど)

かなり意識して垂直に、そして綺麗に造られている感じがします。

 

南側尾根上から

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堀切内の岩が気になりますね、何で1個だけあんな所に…。

目的の堀切を堪能して満足したので、更に南進します↓

 

堀切先の尾根

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先程の堀切から南西に進んでいきます、ん?ここである事に気が付く。両サイドは相変わらずだが、尾根上に倒木が無いではありませんかっ!

「あ、歩きやすい、何て歩きやすいんだっ!まるで舗装された遊歩道のようだ。」気分はまさにスキップ、スキップ、らんらんらん ♪ …。

 

土留めの石積?

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城の南西部分に来たらこの様なものがありました、おそらくは斜面の土が崩れるのを防ぐために石積で補強したんだと思います。(実際、この辺りは地面が柔らかい)

 

石切り場?

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石積のすぐ横にこの様な場所がありました、最初は遺構かな?とも思いましたが、綺麗に切り取られた感じからすると ” 石切り場 ” ではないでしょうか?知らんけど…。

ここから更に南西へと向かい、行ける所まで行ってみます↓

 

南西端の郭(見張り台?)

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南西のどん詰まりに、小高く盛り上がった小さい郭がありました。なかなかの切岸ですね早速登ってみます↓

 

台風被害

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登り始めて気が付きました、郭の北側斜面が土砂崩れを起こしていました。倒木と土砂崩れで凄い事になっています、近づいて写真を撮りましたが足を滑らそうものなら、これまた ”🍙ころりん ” で地獄まで転がっていく感じです!

 

見張り台?

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南西端の小さな郭に到着しました、北側の斜面は見てない事にして散策を続けます。

因みにここからは、木々が無ければ麓の市街地と奏港が良く見渡せるはずです。

 

 

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残念ながら開けている場所はここだけ。そうです、先程の土砂崩れ現場です。ここから視線が下へと向かうのは人として当然の事でしょう↓

 

 

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「ヒィ~!」見なかった事にしていたのに、また見てしまった↷

これで天神山城の散策は終了、下城して次の城へと向かいました。(次が最強だった)

 

天神山城ログ

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時間:1時間31分、倒木に邪魔されなければ1時間位だと思います。

距離:1.1km、倒木との格闘があるので、疲労度は10kmのウォーキングに相当。

標高・比高:標高は112m、駐車場からの比高は73mとなります。

 

広域

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港と河川、その周辺の街道を監視するのにうってつけの山ですね。

天神山城

見所ポイント1枚岩切り崩しの垂直岩盤堀切、竪堀、堀切、鋭い城塁、超凄い倒木

駐車場:天神社駐車場(4~5台)。

総評:2021年のお城EXPO会場で、親切な方に教えてもらった山城(天神山城)ですが、前評判どおりのとても素晴らしい堀切を有する山城でした。久しぶりに山城で声が出る程に感動する事ができ、とても充実した時間を満喫する事ができた事を、教えてくれた方にお礼申し上げます。別の理由(超最強の倒木)で声も出ませんでしたが、それなりの装備と気合があれば行ける場所なので、興味がある方は週末あたり訪れてはいかがでしょうか。

 

 



 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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