上野・松井田城登城!別城一郭、巨大な山城~
松井田城
別名: 諏訪城、霧ヶ城、等。
所在地: 〒379-0215 群馬県安中市松井田町高梨子 。
城地種類: 山城。
築城年代: 1560年頃。
築城者:安中忠政 。
主な関連施設:無し。
文化財史跡区分: 市指定史跡。
連続空堀群
2021.12.5登城。
松井田城概要:
標高413m、比高(大手駐車場から)75mの山頂に築かれ、東西約1.5km、南北約1kmにも及ぶ巨大な山城。小田原征伐の際に、上杉景勝、真田昌幸、前田利家らを中心とする北国勢が松井田城を包囲し攻撃、約1カ月の籠城戦の末、降伏して開城、その後間もなく廃城となりました。
大手口駐車場
ここ松井田城は東西南北、各方角から登城できるのですが、駐車場があるのがここ(大手道登城口)だけらしいので、こちらに駐車して登城しました。
場所はGoogleマップを参照して下さい。
登山道の入り口にこちらの案内所があります。
ここでパンフレットを入手(縄張図・鳥観図付)してから登りましょう。
大手門跡
大手口から山道を西へと進んで行くと、こちらの " 大手門跡 " が現れます。
石が3~4個で大手門跡… 。
いったいどの様な形の門があったのだろうか?
大堀切
本城郭の大堀切となります、余りにも大きいので当初堀切とは気が付きませんでした。
なんという土木量でしょうか!
馬出郭
写真右上の盛り上がっている部分が馬出となります。
本城1と2の間の堀切を挟んだ南側にあり、この堀切を起点に防御と必要に応じて攻撃を繰り出す施設となっています。
こちらがその堀切となります、この堀切は他の堀切と違ってだいぶ埋まってしまっています。(地面が柔らかいのでしょうか)
本城2を下りる
この郭の先にあるのが、” 連続空堀 ” と呼ばれている畝状の空堀が数条配置されている
珍しい遺構で、この松井田城の見所の一つとなっています。
ここの切岸が高さといい、角度といいとても素晴らしいので、別の角度から見てみましょう↓
法面の角度は分かりますね、でも高さ(深さ)がフレームに収まりきっていません。
ここをロープで下ります。(滑るので気を付けてください)
連続空堀群
連続空堀の畝部分を横から撮った写真となります。
杉の木が多く生えており、とても見にくいですが畝の状態を確認する事ができます。
連続空堀を斜めから撮ってみました。
どうしても杉の木に目がいってしまいますが、畝が並んでいるのが分かると思います。
この辺りは、畝の盛り上がりがなかなか良いですね。(杉の木が多すぎ…)
これで西尾根の散策は終了、いったん本城1へと戻り南尾根へと進んで行きます↓
安中郭と本城1間の大堀切
元々こんな感じの地形だったのでしょうか?
手を加えて大きな堀切にしている感じです。
櫓台
本城1の南側にある櫓台となります、往時ここから南西の麓が良く見渡せたと思います。(現在は木々で見えません)
安中郭
越後の国 新発田からやって来た、安中出羽守忠親が小屋城を築城したと云われていますが、その小屋城の場所がここ「安中郭」であると云われています。
往時ここに櫓があったとされる場所で、現在では虚空蔵堂が祀られています。
ここから東に下って水の手を見に行きます↓
水の手
ここ松井田城には水の手が数カ所あったそうです。
北国勢が攻めてきた時、真田勢が水の手を攻め落とした記録が秀吉への書簡で残っているそうです。
竪堀
先程の水の手の南側に竪堀が2条あります、肉眼でははっきりと分かるのですが、写真ではちょっと分かりにくいですね。
S字状空堀
S字の横堀とな、これは楽しみだ、早速見に行きます↓
お~!横堀が城塁に沿ってカーブしているっ!
これは楽しみだ。
少し登ってから先程の場所を撮ってみるが、この先は普通に緩く右に弧を描いている感じでした。(城塁に沿って横堀が展開しているだけ)
ここから再び安中郭へと戻り、南尾根を散策する事にしました↓
南尾根の堀切①
安中郭の南側には、この様に堀切が数条確認できました。
南尾根堀切②
いいですね、渋い感じの堀切がありますね。
これで松井田城の散策は終了、城域が広く全てを見て回ったわけではないですが、脚がプルプルしてきたので(当日、早朝から山城を3つ攻略し疲労が…)これで撤収する事に。
松井田城ログ
時間:2時間15分、隅から隅まで全部見たら恐らく半日はかかると思います。
距離:3.1km、隅から隅まで全部見たら恐らく5kmはいくと思います。
標高:比高:標高は413m、駐車場からの比高は75mとなります。
(以外と比高は低いですね)
広域で見るとこんな感じの位置関係となります。
意外と駅近物件だったりもします。
松井田城
見所ポイント:畝状竪堀群、連続空堀、馬出、水の手、大手門跡、堀切、竪堀、等。
駐車場:大手口に専用駐車場あり(10台程度)。
総評:ここ松井田城は廃城になってから430年余りもの間、ほとんど開発の手が及んでいません。なので廃城時の姿をそのまま現在に残すここ松井田城跡は、とても貴重な山城で、往時の山城の構造や防御施設を現在でも間近で見る事ができます。とくに連続空堀、畝状竪堀群、梅ヶ谷津登城路などは必見の遺構なのでお見逃しなきようお願いします。(自分は竪堀群と梅ヶ谷津登城路を見逃しました↷)こんな見所満載の山城、松井田城へ週末あたり訪れてはいかがでしょうか。