みやじ の登城備忘録

2018.4月スタートの続日本100名城スタンプラリーをメインに活動をしています。お城の散策と同時に地元B級グルメも堪能します。


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田丸城登城!続日本100名城13城目     「野面積、打込接、切込接、谷積」がみられる石垣群~其の二(完)

田丸城

別名: 玉丸城

所在地: 〒519-0415 三重県度会群玉城町田丸

城地種類平山城

築城年代南北朝時代

築城者: 北畠氏

主な関連施設: 村山龍平記念館(続100スタンプ設置場所)

文化財史跡区分: 県指定史跡

天守

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2017年4月6日の「城の日」に財団法人日本城郭協会が続100名城を発表

しました。三重県からは津城多気北畠氏城館赤木城と 今回訪れた

田丸城 " が選ばれました。続100名城は幾つか登城済みですが、スタンプ

を押したうえで登城数をカウントしたいと思います、今回行った田丸城

を登城 13城目とします。

田丸城概要:

南北朝時代北畠親房(ちかふさ)によって築かれました、その後戦国期になると

永禄12年(1569)織田信長が伊勢へと侵攻を開始し、二男信雄に北畠氏の家督を継がせ、北畠家を乗っ取ってしまいます。その信雄が田丸城を大改修して城郭を拡大したと言われています。この時、三重の天守を築きますが天正8年(1580)に火事で天守を焼失してしまいます。その後、城主は大勢入れ替わり明治維新をむかえます。

 其の二では本丸虎口から本丸、二の丸周辺の石垣についてレポートしていきます。

本丸虎口

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本丸虎口は良く見ると食違い虎口の枡形になっています。

発掘調査により、宝暦年間(1751~64)を境に大きく2時期の遺構が

確認されました。門の幅は約6.2m、奥行約2.6mであったとされています。

 

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ゴツゴツした自然石を多用した野面積の石垣です。

使用されている石の種類が多種多様で何処から持って来たのか興味が

湧きます。

 

本丸広場

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本丸は思いのほか広く、青空の下に天守台が鎮座しています。

 

付櫓台

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天守台の南側(正面)に付櫓台があります、よく見るとこの櫓台部分

の石垣は使用されている石材が白っぽく、谷積で積まれています。

奥の天守台の石垣とは明らかに違います、近代で積み直された石垣で

しょうか?

 

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天守台の周りを歩いてみます、素晴らしい石垣を雑草が覆ってしまって

います。

 

穴蔵構造の天守

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穴蔵は地下の倉庫の様に使用される造りの事を言いますが、こと天守

にいたっては天守への入り口として使われる事が多いと聞きます。

 

 

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天守台から東側を見ます、玉城中学校が見えます。

往時はこの中学校のある所が三の丸だったので、本丸から城内の様子

が手に取るように分かったのが良く分かります。

 

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こちらの天守台は東西約17m、南北約18m、高さは約4mあります。

ここに三層の天守織田信雄の時代に建っていました。

 

天守台南西方向

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天守台隅から南西方向を見ます、高さ自体はそれ程ではありませんが

平野部を見わたす事ができます。

写真にある通り、ここ田丸城で使用されている石材は横に筋が入る片岩

が多く使用されています。

 

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先程の位置から45度右に顔を向けると、こちらの景色が広がります。

とても見晴しが良く、遠くまで見通せます。

 

天守台南側

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天守台南には本丸の敷地が広がります。

 

虎口

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二の丸から本丸へと入るための虎口の石垣です、気のせいか新しい石

のような感じがします。

 

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二の丸から本丸への入り口となる虎口ですが、間口が約7m位あるでしょ

うか? 往時、相当大きな門があったと推測されます。

 

本丸南西高石垣

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先程の虎口近く(本丸南西)にある見事な野面積の高石垣です。

本丸はこの様に高石垣によって囲まれ守られています。

 

二の丸富士見台跡

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石垣が崩れてしまっています。

ここでいったん本丸外周の石垣群を見るため、本丸南西部に戻る事に

します。

 

本丸南西高石垣

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見事な野面積の高石垣です、隅石の形状からするとかなり古い年代の

物でしょうか?

 

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本丸南西部の石垣を近づいて見てみます、石材の色が多種多様で色々

な種類の石が使われているのがわかります。

 

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この部分の石垣は割と同じ種類の石材が使用されているみたいです。

この見事な高石垣に " 萌え死に " しそうです。

 

 

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草がなければどれだけ精悍な顔つきの石垣が拝めた事か…。

むしり取ってやろうかと思いましたが、勝手にとってはいけないのでは

ないかと思い、そのままにしておきました。

 

横矢枡形

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本丸西側に位置する場所にあるこちらのでっぱり、櫓台があったという

記録が見つからないので横矢枡形でしょうか。

 

 

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こちらの横矢枡形は横幅がかなりあり、かなりの迫力があります。

 

本丸北東高石垣

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本丸はこの様にグルリと見事な高石垣で囲まれており、石垣派の人間

にはたまらない城跡となっています。

ふと、隅石を見上げると……。 転用石と思われる石があるではありま

せんか!

 

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ズームしてみると、まるでサイコロのような石材が使用されています。

あっ、これはもしかして五輪塔の丸い石が乗る部分ではないでしょうか?

 

本丸東側高石垣

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見事なまでに本丸は高石垣によって守られています。

 

謎の穴

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石垣の石の中にこんな穴が開いた石を見つけました、よく見てみると

綺麗にホールソーみたいな物で穴が開けられていました。

つまりこの石は近代の物という可能性が高くなります。

 

継ぎ接ぎの石垣

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本丸外周をぐるりと一周し、再び本丸虎口の継ぎ接ぎ石垣の所まで来

ました。ここまで積み方が異なるとまさに一目瞭然ですね。

「何で同じように積み直さなかったのか?」と、言いたくなります。

 

ご当地グルメ

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松坂牛の焼肉定食をいただきました。

とても美味しかったのですが、肉の量がやや少なく感じました。

 

スタンプ押印

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スタンプ設置場所:村山龍平記念館内

スタンプの状態: " "  屋内管理で状態はとても良い。

スタンプの印影: 本丸天守台のまさにここしかないでしょ!の印影です。

 

田丸城

見所ポイント:本丸、二の丸、三の丸、石垣群、堀、土塁、その他。

駐車場:玉城役場駐車場:玉城中学校駐車場。

総評織田信長の二男、信雄が北畠家を乗っ取りその時に城の拡張、改修が行われ現在の本丸が総石垣造りの見事な城郭が完成しました。織豊期から江戸時代まで使用された城であるため、城の石垣は色々な積み方で積まれた石垣が残ります。基本的には野面積がメインとなり、その見事な精悍な顔つきの石垣を見てると時間が経つのを忘れて見入ってしまいます。こんな石垣が素晴らしい田丸城へ週末あたり訪れてはいかがでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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