みやじ の登城備忘録

2018.4月スタートの続日本100名城スタンプラリーをメインに活動をしています。お城の散策と同時に地元B級グルメも堪能します。


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熊城登城! 要害山城の支城と呼ばれる山城~

熊城

別名: 無し。

所在地: 〒400-0011 山梨県甲府市上積翠寺町

城地種類: 山城

築城年代: 不明?。

築城者: 武田氏?。(その後の修繕・改築者は不明)

主な関連施設: 無し。

文化財史跡区分: 無し。

北側大堀切(1条目)

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日本100名城にも登録されている要害山城の南東に " 熊城 " と呼ば

れる支城があり、その山城がなかなか見応えがあるというので行って

きました。

熊城概要:

要害山城が築城された頃に、支城として造られた可能性が高いとされる山城で、位置的には要害山城の沢を挟んだ南東の尾根に北~南へと尾根伝いに約200m程の規模で縄張が展開されています。

北尾根にある二条の大堀切に始まり、主郭西側斜面に伸びる大竪堀、南西へと尾根伝いに段々に連なる郭群、城の南東斜面に掘られた十条以上はあろうかという畝状竪堀群、など、規模は大きくはないが、とても見応えがある山城となっています。

熊城鳥観図

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出典元:「余湖君のホームページ」http://yogokun.my.coocan.jp/ 

こちらの「余湖君」さんが作図された鳥観図とても見やすいですね。

 

いざ熊城へ!

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前回の要害山城レポートで、主郭北側の先にあるこの尾根伝いの道を

進んで行きます。 

gorgon.hatenablog.jp

 

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このあたりでグルっと180度Uターンする感じで、沢向こうの尾根へと

進んでいきます。(この辺りまで来ると山奥特有の静寂に包まれます)

 

崩落個所

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要害山城から熊城へと行く尾根において、唯一危険かな?と思えるのが

こちらの崩落個所。(日吉神社へと直に下りるルートには垂直の崖あり!)

万が一足を滑らせても、死んだり大怪我をする事はないと思いますが

念のため注意して進んで下さい。

 

北側大堀切(1条目)

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要害山城の駐車場から登りはじめて90分ほどでしょうか?

ついに熊城へと到着です。

この堀切を見た時に思わず声がでる、「おぉ~!すげぇ~!

 

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約500年程経過しているので、本来であれば今の堀底よりも1~2メートル

は深く堀底が形成されているのではないか?と思いました。

(これはもう、発掘調査するしかないですね)

 

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堀切から竪堀となり下まで下っていく造りのため、先に進むには堀切を

越えて行かなければなりません。(当然堀底から一枚撮ります)

 

北側大堀切(2条目)

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先程の堀切から郭を1つ隔てた所に2つ目の大堀切があり、こちらの堀切

も1つ目の堀切同様、そのま竪堀として斜面を下っていきます。

この2条の連続大堀切は圧巻で、苦労をしてここまで来る価値があります。

 

あれっ何かあるっ!

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2条目の堀切(主郭のすぐ北側)から東側の竪堀を見てみる、すると

竪堀の右側になんか " もこもこ " した土の盛り上がりが見えるではあり

ませんかっ!(千田先生作図の縄張図を確認するが何も記載が無い)

確認する為に堀切から竪堀を下ってみました。

 

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途中で振り返り、竪堀から堀切方面を撮ったのがこちらの一枚。

500年経ってこれだから、「往時はさぞかし凄かったんだろうな」と、

感慨にふける。

 

埋もれかけの畝状竪堀群!

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500年の時の経過とともに埋もれかけてはいますが、これは間違いなく

畝状竪堀群だと思います。

埋もれかけているので正確な数はわかりませんが、4条ほど確認できます。

 

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少し場所をずらして撮影しますが、埋もれかけている畝状竪堀群を写真

に収めるのが難しい事この上ない。

熊城の縄張図を色々検索して見てみるが、この場所に畝状竪堀群の記載

があるものは見つける事ができませんでした。

 

2条目の堀切へ戻る

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熊城の散策を進める為、いったん堀切まで戻る事にしました。

何度見ても良いですねぇ~!惚れ惚れします。(まさに萌えポイント)

 

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この大堀切を登りった所にあるのが主郭で、そこから見た第2堀切となり

ます。

それにしても凄いですよね、この豪快な尾根切りは!

この時点でもう鼻血が出そうなくらいテンションがあがってます。

 

主郭部の石積

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主郭は囲み土塁で囲まれた造りとなっており、その周りの一部を写真

のような石積で補強してある感じです。

石積と石積の間にスロープ状の道がありますが、これが虎口のようです。

(他に出入りできそうな箇所が無かったので)

 

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この様に、ここ熊城には土塁の補強のためと思われる石積が随所に見受

けられます。

 

主郭西側大竪堀

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主郭の西側に展開するこちらの大きな沢みたいな溝は、本来そこにあった

" 沢 " を人の手で掘削・整地をし大竪堀としたと言われています。

それでは早速近づいてみましょう。

 

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写真では伝わりにくいですが、近づけるのはこの辺りまででこの先は

立っていられない程の急斜面となっています。

尚、大きさ的には10tダンプカーがすっぽりと収まる位の幅と深さと

なっています。

 

大竪堀の石積

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場所は大竪堀の始まりの部分(主郭城塁と竪堀の付け根部分)となります。

要害山城の土橋・堀切部分にあった石積による補強と酷似していると

感じました。

 

1番広い郭

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主郭から南西へと郭を進んで行くと、城の中央付近にこのような大きく

削平された広い郭があります。

いざという時には、それなりの人数での籠城もできるように造られて

いるみたいです。

この広い郭の南東の斜面に畝状竪堀群があるので見に行きます↓。

 

畝状竪堀群

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先程の広い郭の南東斜面に写真のような竪堀群が急斜面を下っていき

ます。

竪堀は当初緩やかな角度で15m程下りて行き、そこから超急斜面となり

ます、転げ落ちれば1番下の川まで滑落する事うけあいです。

 

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近づいて見てみますが、経年劣化で竪堀群の姿が不明瞭な感じです。

この時点ですでに急斜面ですが、この先はもっと急な斜面となっている

のでこの竪堀を下りるのは危険なので止めておきます。

南西の1番端にある変形的なY字竪堀を確認し、その先に進みます。

 

南西の堀切

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熊城の北東にある2重の大堀切から、こちら南西端の堀切までは距離に

して約200mといった所でしょうか。

山城としては小さい部類に入りますが、見応えで言えばもはや立派な

山城といえます。

 

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堀切を見るとテンションが上がり、堀底に下りずにはいられなくなる。

ここでハッと気が付く!そう、俺は " 堀切が好きなんだっ " という事に。

知らない間に堀切が好きな人間になっていたようです。

 

下城

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これで熊城の散策は終了、本来であれば来た道を戻るのが定石ですが

ここから来た道を戻ると距離にして往復約5.5~6kmにもなる(しかも

帰りはずっと登りが続く)ので、昔お城の師匠が教えてくれた麓の日吉

神社まで直に下る(熊城の本来の登城路)ルートで下城する事に。

 

細い尾根道

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昔、お城の師匠から聞いてはいたが不安なので、ヤマップの地図で現在

地を確認しながら下山します。(スマホとヤマップがあれば安心ですね)

 尚、この先にある垂直の崖(マジで90度の崖)には注意してください!

下山道の1m先がいきなりステーキならぬ、" いきなり垂直の崖 " になっ

ているので、くれぐれも油断めされぬように……。

 

九十九折れの山道

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この辺りは写真のように石積がなされ、段々畑のような敷地が幾つも

あります。(この石積と郭のような広場は遺構かどうか分かりません)

おそらくこの石積と郭のような土地は文字通りの " 段々畑 " だと思います。

実際、この周辺には写真のようなものが山の麓に幾つも点在しています。

 

軌道ログ

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今回の熊城のログとなります、スタートとゴールが重なってしまって

います、今後はゴールの位置をずらすなどして対応しようと思っています。

 

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来た道を戻った場合は4時間はかかりそうですね、あと2.5kmのこの地点

は熊城の大堀切の場所となります。

カロリーに関してですが、誤って登山モードにしてしまったのでハイカロリー

になってしまいました。(ここはハイキングモードが最適ですね)

 

スタンプは…。

ありません、今後の予定もなし。

 

熊城

見所ポイント北側2重大堀切西側大竪堀畝状竪堀群、南西堀切、石積、その他。

駐車場:要害山城駐車場、10台程度停められます(無料)

    駐車場緯度経度:35.704031, 138.593015 

総評:熊城の正確な築城年代は分かりませんが、おそらくは要害山城と同時期に築城されたのではないか?といわれています。

城の北東に2重の大堀切を、そして南西の尾根筋にも1条の堀切を配置し、その区間約200mを城域とする少し小さめの山城ですが、上記の見どころポイントにあるようにとても見どころがあり、貴重な遺構が約500年経った今でもその姿を残しています。

こんな素晴らしい山城が現在まで残っている奇跡に感謝すると共に、今後の熊城の保存や発掘調査などに期待をしたいと思ったので今回、あえて皆さんに熊城の存在を知ってもらいたく記事を書きました。

気軽に行ける山城ではないかもしれませんが、週末あたり訪れてはいかがでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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