みやじ の登城備忘録

2018.4月スタートの続日本100名城スタンプラリーをメインに活動をしています。お城の散策と同時に地元B級グルメも堪能します。


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津久井城登城! 武田氏・北条氏 二大勢力の国境の城~

津久井

別名: 筑井城

所在地: 〒252-0153 神奈川県相模原市緑区根小屋

城地種類: 山城

築城年代鎌倉時代頃。

築城者: 筑井氏?

主な関連施設: 根小屋パークセンター、津久井湖観光センター。

文化財史跡区分: 指定無し。

本城郭から

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この下にある津久井湖国道413号線は日頃からよく利用しているので、

いつかの日かちゃんと訪れなければと思っていました。

家から割と近いので、「いつでも行けるから…」とついつい後回しに

なっており、今日まで訪れる事がありませんでした。

2019.11.17に、はれて登城と相成りました。

津久井城概要:

津久井城は筑井氏によって鎌倉時代に築かれたとされていますが、定かではないようです、その後北条氏の家臣団である津久井衆の内藤氏が城主を長い間努めます。

津久井城は武田・北条の国境に位置する城で、しばしば戦場の舞台になったと多くの記述があります、位置的にもとても重要な場所に位置しており北は武蔵、西は甲斐に隣接し八王子道や津久井往還などにも近くまさに政治・軍事においてとても重要な城だった事がうかがえます。

1590年(天正18年)、豊臣秀吉の小田原平定で徳川家康の軍勢によって落城し、その後廃城となりました。

津久井城鳥観図

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出典元:「余湖君のホームページ」http://yogokun.my.coocan.jp/ 

こちらの「余湖君」さんが作図された鳥観図とても見やすく、素晴らしい

鳥観図なので毎回山城に持っていってます。

 

駐車場

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津久井湖城山公園パークセンター駐車場(40台無料)。

緯度経度:35.578839 139.272878

 

パークセンター

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こちらの建物でパンフレットやその他観光資料等が頂けます。

トイレや自動販売機もあるので、出発前ここに立ち寄りましょう。

 

散策開始

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神奈川県によってしっかりと管理されているので、登山道や案内表示

は充実しています、特に遺構を破壊しないように特製の通路まで設けて

あり神奈川県の実力に脱帽です。

 

 

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鳥瞰図①の地点で分かれ道となります、今回は東側から登る男坂(車坂)

から登り、女坂経由で下山するルートをとりたいと思います。

 

竪堀

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ここ津久井城には元々沢であった部分を掘削&拡張したロング竪堀が

数条みとめられ、現在においてもその形状を確認する事ができます。

 

男坂ルート分岐点

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鳥瞰図②の分岐点となります、西に行けば本城郭ですがここは一旦東の

飯縄郭(いいづなくるわ)と鷹射場へと進みます。

 

津久井の大杉

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水の手の確保の定石として「大木切るべからず!」という物があるそう

です。(地中の水の流れが変わる恐れがある為といわれています…)

御神木として存在していましたが、2013年(平成25年)の落雷による

焼失で現在の姿になってしまっています。

 

 

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樹齢900年という事はここに城が築かれる前からこの山に自生していた

んですね。

(ここに城が築かれる様子と、この場所での幾多の戦をこの木は見ていた)

まさに生き証人です。

 

宝ヶ池

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ここ津久井城にて重要であったであろう「水の手」の一つ、宝ヶ池と

なります、現在でも水が枯れることなく水を湛えています。

 

 

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標高的には山頂と変わらないのにこの様に現在でも水を湛えています。

この他に本城郭北側と御屋敷跡に井戸跡が確認されています。

 

井戸東側の堀切

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鳥瞰図③の場所となります、鷹射場と飯縄曲輪との間にあります。

 

 

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現在では土橋的な造りとなっていますが、往時は堀切に引橋のスタイル

であった可能性が高いと言われています。

 

 

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堀切の両サイドはこの様になっています、400年前はどの位凄かったで

あろうか?その姿を見てみたいものです。

 

鷹射場からの景色

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鳥瞰図④の場所からの景色となります、現在では木々が生い茂り眺望

とは言えませんが、往時は北、東、南の三方向見渡せる見張り台の役目

を果たしていたはずです。

 

家老屋敷跡

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この家老屋敷跡の城塁に残る「石積」を見るためにここに立ち寄りま

した。(ここにあります的な看板が無いので必死に探しました)

 

 

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この曲輪の城塁の何処かに石積が存在する!

端から端まで探しました、そして発見しました!

それがこちら↓

 

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400年前の遺構にしてはやや新しい感じの石に見えますが……。

役目としては " 土留め " の石積といった所でしょうか?

石積も見たので、いよいよ本城曲輪へと進んで行きます。

 

本城曲輪下の堀切

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ここは岩盤を切り崩した堀切となります、たとえ岩盤でも一旦ここで

堀切り、防御の一端としたかった事がうかがえます。

 

 

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家老屋敷や太鼓曲輪が敵の手に落ちたとしても、ここから先には行か

せないという築城者の想いを感じます。

 

 

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鳥瞰図⑤の場所となります。

現在では写真のような土橋になっていますが、往時においては堀切は

全て " 引橋 " のような防御施設を伴っていたと伝えられています。

 

 

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堀切の両サイドはこの様になっています。

 

本城曲輪

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標高357m(180m)に位置する山頂、本城曲輪です。

 

本城曲輪土塁

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城山山頂に今も残る、本城曲輪の囲み土塁です。

今はこんなですが、往時は……。

 

 

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こちらが本城曲輪をとりまく周辺の鳥観図となります。

土塁に囲まれた虎口に関してはいまいちよく確認できませんでした。

 

本城曲輪の眺望

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基本的に木々の伐採等は余り行われていないので、本城曲輪下のこの

場所ぐらいしか良い景色(眺望)は拝めません。

因みに眼下に見える津久井湖は人工のダムなので400年前にはありま

せんでした。

 

軌道

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稼働時間:2時間9分。

移動距離:4.4km。

消費カロリー:1101kcal。(登山で登録したのでハイカロリーになりました)

比高180mはなかなかの運動量となり、健康増進とダイエットに効果的かと。

(スタート地点が途中なのは単純にログ開始が遅れたから)

 

 

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こちらの城山は山城ではありながら、登山道が整備されているのでスニ

ーカーでも登山可能な「気軽に登れる山城」となっています。

  

津久井

見所ポイント:御屋敷跡、竪堀、堀切、宝ヶ池、大杉、本城曲輪、石積、その他。

駐車場:緯度経度:35.578839 139.272878

    津久井湖城山公園パークセンター駐車場(40台無料)。

総評:戦国期において武田・北条の二大勢力の国境地に築かれた山城は、その位置的な重要度から度々戦場と化し、歴史にその名を刻んできました。

現在においても御屋敷跡や竪堀、堀切、石積、土塁、井戸等遺構が残っており、訪れる者に往時の姿を伝える貴重な城山公園として整備され現在に至ります。

武田・北条と二大勢力に挟まれ、激動の戦国期を通り過ぎた国境の城「津久井」に

週末あたり訪れてはいかがでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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