みやじ の登城備忘録

2018.4月スタートの続日本100名城スタンプラリーをメインに活動をしています。お城の散策と同時に地元B級グルメも堪能します。


お城巡りランキングクリックしてね!

唐沢山城登城!続日本100名城 23城目    関東一と称された山城~その二(完)

 

唐沢山城

別名:根小屋城、栃本城、牛ヶ城、

所在地: 〒327 - 0801 栃木県佐野市富士町1409(唐沢山神社) 

城地種類: 山城

築城年代: 15世紀後期頃(所説あり)

築城者: 佐野氏

主な関連施設佐野市郷土博物館、唐沢山神社(スタンプ設置場所)

文化財史跡区分: 国指定史跡

本丸高石垣

f:id:Gorgon:20200126160511j:plain

2017年4月6日の「城の日」に財団法人日本城郭協会が続日本100名城

を発表しました、栃木県からはここ " 唐沢山城 " が選ばれました。

スタンプを押したうえで登城数をカウントしたいと思います。

今回の唐沢山城をもって続日本100名城、登城 23城目とします。

其の二(完)では本丸高石垣~二の丸~腰曲輪~二重堀切~クランク状

の堀切と紹介していきます。

唐沢山城概要:

現在の栃木県佐野市に位置する標高242mの唐沢山山頂に主郭をおき、そこを中心に東西の尾根に郭を配置する構造の山城となっています。

戦国期には戦国最強と謳われた上杉謙信に9回も攻められ、見事に4回退けています。

そのため関東7名城の一つにも数えられ、関東一の山城ともいわれています。

唐沢山城鳥瞰図

f:id:Gorgon:20200126224012j:plain

出典元:「余湖君のホームページ」http://yogokun.my.coocan.jp/ 

毎回記事を書くうえで頭を悩ませるのが、縄張図をのせて説明をしたい

のに著作権の問題とか色々ある事です。

こちらの「余湖君」さんが作図された鳥観図とても見やすく、素晴らしい

鳥観図なので毎回山城に持っていってます。

 

本丸高石垣

f:id:Gorgon:20200126161651j:plain

こちらの石垣は現在、ここ唐沢山城最大の見どころとなっていますが、

施工についての詳細がはっきりとしていないのが現状です。

この石垣を見た時、「あれっ、何か見たことある感じの石垣だな?

と思いました。

 

f:id:Gorgon:20200126162223j:plain

正面から見るとこんな感じです、ぱっと見はとても耐久性があるように

は見えないのですが、数百年もの間崩れずにこの場所にあるとか。

 

 

f:id:Gorgon:20200126162606j:plain

 こちらの野面積高石垣は織豊期の石垣技術で積まれている感じなので、

積まれた年代は、ざっと1570~1600年の間といった所でしょうか?

 

 

f:id:Gorgon:20200126164230j:plain

その30年間の唐沢山城の歴史を調べてみると、1590年(天正18)に

豊臣秀吉による小田原平定があり、18代当主佐野房綱が豊臣方に味方し

お家存続とある。

その後1593年に佐野房綱、豊臣氏の家臣「富田信種」を養子に迎え

19代当主、佐野信吉とする。

どうやらこの1593年あたりに、秀吉と関係が深い佐野信吉によって

石垣が積まれたのかな?と、思いました。

この時、たとえば近江の石工集団「穴太衆」が呼ばれていたとしたら…?

 

本丸虎口の鏡石

f:id:Gorgon:20200126170336j:plain

場所は鳥観図の①部分となります、二の丸から本丸へと入る虎口でここ

が本来の入り口でした。

 

本丸石垣上から

f:id:Gorgon:20200126171023j:plain 

高さは約8m、当時の関東ではこれ程の高石垣は他に存在していなかっ

たのではないでしょうか。

 

唐沢山神社

f:id:Gorgon:20200126171559j:plain

現在本丸内にはこちらの唐沢山神社が建っています。

藤原秀郷を祀っており、かつて奥御殿があったとされています。

藤原秀郷とは? 西暦927~940年辺りに唐沢山城の築城を開始した人

とされています。(所説あり)

 

本丸切岸

f:id:Gorgon:20200126172229j:plain

本丸から二の丸へ、そこからさらに北側の腰曲輪へと移動しました。

そこから見た本丸の切岸となります。

 

f:id:Gorgon:20200126172631j:plain

二重堀切を見るため、東へと進んでいきます。

 

 

f:id:Gorgon:20200126173029j:plain

長門丸~金の丸~杉曲輪~北城と進んで行きます。

説明看板があったので見てみましょう。

 

f:id:Gorgon:20200126173426j:plain

 東側堀は埋められました…!

衝撃の発言です。

 

二重堀切(1条目)

f:id:Gorgon:20200126173813j:plain

位置は鳥観図の②になります、ここは北東の鳩の峰方面と北城とを分断

する大規模な大堀切です。

 

二重堀切(2条目)

f:id:Gorgon:20200126174255j:plain

北城から数えて2条目の堀切は、写真のようにそのまま「一の沢」まで

竪堀として落ちていきます。

 

 

f:id:Gorgon:20200126174849j:plain

2条の堀切を写真に収めようと奮闘するも、なかなか上手くいかない。

木や草がある状態で、土の盛り上がり等を撮るのは難しい…。

 

 

f:id:Gorgon:20200126175157j:plain

2条目の堀切へ下りてみる、現在でこれなので400年前はどれだけエグ

かった事か。

これで城の東側の散策を終え、駐車場のある西側へと移動しました。

 

車井戸

f:id:Gorgon:20200126175655j:plain

場所は本丸の南東直下に位置します。

いつもだったら井戸の中を必ず覗くのですが、この日は覗くのを忘れ

てしまいました。(たぶん今でも水を湛えているはず)

 

クランク状の堀切

f:id:Gorgon:20200126180950j:plain

ここ唐沢山城には城の南東、山の中腹辺りに「クランク状の堀切」と

いう全国的にもとても珍しい堀切があります。

写真は富士町露垂根神社方面から7合目付近まで登った場所となります。

(鳥観図③)

この矢印の方向へと進んで行って下さい。

 

f:id:Gorgon:20200126181808j:plain

やや分かりにくいので線を引いてみました。

このような感じで堀切がクランクしています、何でこんな形になった?

クランク状にする意味がわかりません?

 

f:id:Gorgon:20200126182117j:plain

見れば見るほど面白い!

ちなみにこちらのクランク状の堀切、今流行りのレーザー測量による

赤色立体図でバッチリ鮮明に確認できるとの事。(萩原さちこ先生談)

 

 

f:id:Gorgon:20200126182826j:plain

樹木が邪魔でその全容をカメラに収める事ができません。

ご自分の眼でそのクランクっぷりを確認してください。

場所の緯度経度はこちら、36.351667, 139.602778

 

下城

f:id:Gorgon:20200126185105j:plain

其の一でも話ましたが、ここ唐沢山城には野良猫が沢山います。

なぜ太っている猫が多いかというと、この日朝一から正午まで唐沢山

に居たのですが猫達にエサをあげる人が自分が見ただけで3人いました。

単純計算で1日だと6人、1日6食たべてればそりゃ太ります。

 

f:id:Gorgon:20200126185804j:plain

先の写真に写っている青い靴を履いた男性いわく、首輪をしてはいるが

野良猫との事、保健所や猫さらいに連れていかれないように首輪をして

いるらしい。(でも彼等の健康を考えたらエサのやり過ぎは要改善!)

ここで自分は思った、みんな可愛いけどやっぱりうちの子が1番だな、と。

 

うちの子

f:id:Gorgon:20200126191359j:plain

本邦初公開となる " うちの子 " です。

 太って健康を害する事がないように気を付けています。

 

ご当地グルメ

f:id:Gorgon:20200126215015j:plain

佐野ラーメン:

竹を使って麺をうつ、青竹打ちの平麺が特徴。これは青竹に脚をかけ、竹の下に麺の材料となる練った小麦粉の塊を置き、体重をかけて延ばしていくというもの。麺はコシが強く、太さは中太から細麺、平打ちなど、店によって異なる。 なお「竹打ち」が特徴の佐野ラーメンではあるが、竹打ちを再現出来る製麺機も登場しており、必ずしも全ての佐野ラーメンが手打ちの「竹打ち」というわけではない。

Wikipediaより引用させていただきました)

 

スタンプ押印

f:id:Gorgon:20200126220112j:plain

スタンプ設置場所:唐沢山神社社務所

スタンプの状態: "  " 屋内管理で状態は良い(ふちのインク汚れに注意)

スタンプの印影: 見どころポイントの本丸高石垣。

唐沢山城

見所ポイント:本丸、二の丸、三の丸、高石垣堀切、竪堀、石積、井戸、その他。

駐車場:緯度経度 36.355448 139.598377 レストハウス前に数十台、無料。

総評:戦国最強と謳われた上杉謙信を幾度となく退けた山城で、関東七名城の一つに数えられています、今回この唐沢山城を訪れて思った事はとても興味深い遺構がいくつも存在している貴重な山城だという事です。

山の中腹にあるクランク状の堀切や、本丸西側に展開される織豊期のものと思われる高石垣など、とても興味深い遺構が良好な状態で残っており訪れる者を魅了します。

あの本丸高石垣については、あの石垣法面の角度や石垣の面構え等が、穴太衆によって積まれた「穴太積み」に酷似しているように見受けられ、今後の調査等でその真実が判明する事を願ってやみません。

こんな見応えがあり、貴重な遺構が存在する唐沢山城に週末あたり訪れてはいかがでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

記事が気に入った方はクリックして下さい。
お城巡りランキング