みやじ の登城備忘録

2018.4月スタートの続日本100名城スタンプラリーをメインに活動をしています。お城の散策と同時に地元B級グルメも堪能します。


お城巡りランキングクリックしてね!

小机城登城!続日本100名城 9城目 竹林に佇む空堀&土塁~

小机城

別名: 飯田城、根小屋城

所在地: 〒 222 - 0036 神奈川県横浜市港北区小机町

城地種類平山城

築城年代: 15世紀以前頃?

築城者: 不明

主な関連施設横浜市城郷小机地区センター(スタンプ設置場所)

文化財史跡区分: 登録無し。(2018年現在)

巨大な空堀&土塁

f:id:Gorgon:20181014083528j:plain

2017年4月6日の「城の日」に財団法人日本城郭協会が続100名城を発表

しました。神奈川県からは石垣山城と " 小机城 " が選ばれました。

続100名城は幾つか登城済みですが、スタンプを押したうえで登城数を

カウントしたいと思います、今回行った小机城を登城 9城目とします。

小机城概要:

小机城の正確な築城年代は定かではありませんが、文明8年(1476)に始まる長尾景春の乱(太田道灌が2ヵ月で小机城を攻略)でこの小机城の名が文献に登場します、つまりその頃にこの城は南武蔵の軍事拠点であった事がうかがえます。そして天正18年(1590)の豊臣秀吉による関東侵攻の際には小机城での合戦はなく、徳川家康の関東入部後に廃城となりました。

駐車場

f:id:Gorgon:20181014085347j:plain

基本的にこの小机城には、城址専用駐車場はありません。

大部分の方達は小机駅から徒歩(15分)で登城しています。

車で来た自分は車をどこかに置かなければならないので、城跡に一番

近いこちらのPを利用する事にします。(ここからなら5.6分で着きます)

 

案内表示

f:id:Gorgon:20181014090325j:plain

踏切を渡り、少し行くとこちらの案内表示あります。(手作り感が凄い)

ここを左折します。(見逃して通り過ぎないように注意)

 

右折箇所

f:id:Gorgon:20181014100058j:plain

住宅街を登って行くと、こちらの場所に来ます、ここを右折して城跡

へと進みます。(まっすぐ行って通り過ぎないよう注意)

 

根古谷

f:id:Gorgon:20181014101316j:plain

先程の右折看板から数百メートル進むとこちらの城跡入口に到着します。

右手に見える建物がトイレとなります。

 

西曲輪南の空堀

f:id:Gorgon:20181014102153j:plain

根古谷広場から北へ進むと、すぐに空堀が現れます。

想像していた以上の幅と深さに思わず「 おぉ~!」と、声がでます。

 

f:id:Gorgon:20181014102638j:plain

場所は横浜市日産スタジアムのすぐ近くにこんな遺構が残っていた

なんて、まったく驚きです。

 

f:id:Gorgon:20181014103106j:plain

それぞれの曲輪を空堀で囲んでいるので、場所によっては写真のように

空堀が合流する地点もあり見応えがあります。

 

空堀説明看板

f:id:Gorgon:20181014103410j:plain

深さ12mとあります、かなりの深さです。

 

土橋

f:id:Gorgon:20181014103653j:plain

西曲輪(本丸)と、つなぎ曲輪とをつなぐ土橋です。

写真奥が西曲輪で、現地看板には「本丸」と書かれています。

ただ、現在でも西曲輪と東曲輪でどちらが本丸かは、断定できない

との事。

 

f:id:Gorgon:20181014104810j:plain

現地にはこのような看板があるので、現在位置の把握も楽にできます。

 

本丸広場(西曲輪)

f:id:Gorgon:20181014105059j:plain

当日、朝の09:30位に城跡へと到着しました、この時の時間は10:00位

だったでしょうか? 午前中のこの時間からすでに城跡には人が大勢い

ました。

 

井楼跡

f:id:Gorgon:20181014105737j:plain

井楼跡という事は、この辺りから何かしらの物が出土したのでしょうか?

それに関する説明看板がほしいところです。

この写真の左手に櫓台の看板があるので見てみましょう。

 

櫓台看板

f:id:Gorgon:20181014110844j:plain

現在の姿は往時とは違うという事みたいです。

 

東曲輪(二の丸)

f:id:Gorgon:20181014111326j:plain

現地看板で「二の丸」と紹介されている東曲輪の広場です。

そこそこの広さがあり、しっかりと整備されています。

 

東曲輪北側の堀底

f:id:Gorgon:20181014111717j:plain

東曲輪広場の最北端から、堀底へと下りてみます。

堀底からはかなりの高低差があるので、階段も急角度になっています。

 

f:id:Gorgon:20181014112058j:plain

階段を下りて堀底へ到着、この場所の空堀はスケールが大きい。

幅と深さが実に見事です、これ全部手作業で掘ったのか…。

頭が下がります。

 

竹林になった空堀

f:id:Gorgon:20181014112733j:plain

先程の地点から、東曲輪をぐるりと囲む堀を南西に向かって進みます。

現在、堀周辺は見事な竹林となっています。

 

f:id:Gorgon:20181014113139j:plain

それにしても凄い土木量です、全部手で掘ったのかなぁ~。

あと、竹林が美しい…。

 

再度西曲輪へ

f:id:Gorgon:20181014113549j:plain

堀底から上がり、再び西曲輪へ向かいます。

目的は城址を分断している第三京浜道路付近を見るためです。

 

よく見えなかった瞬間

f:id:Gorgon:20181014113942j:plain

草木が生い茂り、あまり良く見えませんでしたが確かに道路によって

城跡が分断されていました。(この区間をトンネルにすれば……)

この道路の向こう側に " 出丸 " があるのに…。

 

城郷小机地区センター

f:id:Gorgon:20181014114420j:plain

こちらに続100名城のスタンプと小机城のパンフレットが置いてあります。

営業時間は 09:00~21:00 (月~土)

閉館が早い 09:00~17:00 (日・祝)と、なっています。

 

スタンプ押印

f:id:Gorgon:20181014115006j:plain

スタンプ設置場所横浜市城郷小机センター (玄関入ってすぐの机)

スタンプの状態:状態が悪いのか?押し方が悪いのか?かすんでしまった

スタンプのデザイン:小机城はどこから撮っても同じ風景でしょう。

 

ご当地グルメ

f:id:Gorgon:20181014115833j:plain

サンマー麺:

サンマー麺は戦前当時、調理人達のまかない料理で、とろみを付けた肉そばが原形になったと言われています。醤油味がベースのスープに具は肉・もやし・白菜、その季節に有る具にあんをかけた簡単なものでした。しかし当時ではラーメンよりボリュームがあり美味しく、あんがかかっているので寒い季節は温まって元気が出てくることから徐々に商品化されお店にも並ぶようになってきたのです。

「かながわサンマー麺の会」HPから引用。

小机城

見所ポイント: 西曲輪、東曲輪、、土塁、虎口、櫓台、等

駐車場: 城址専用駐車場はありません。近くにコインパーキング有。

総評: 日産スタジアムのすぐ近く、神奈川県横浜市という立地条件において、よくぞここまで遺構が残っていたと感嘆と驚きを隠す事ができませんでした。城跡は主に竹林と化していますが、それが逆にとても美しい風景となっており城跡臭さを感じさせません。小高い丘の上に二つの主郭部があり、それぞれ東曲輪と西曲輪と呼ばれており特に北側の堀は幅、深さ共に相当なものとなっています。東曲輪と西曲輪、どちらが本丸であったかは分からないとなっていますが、将来判明する日がくる事を願っています。

後、小机城の近くには小机城の出城であったとされる「茅ヶ崎」や地元の方達によって厳重に管理(立入ができない)されている「原城」などがあります、小机城に来た際には是非立ち寄ってみて下さい。かなり開発が進んでいる都会において、これだけ城跡としての遺構が残っているのは、「さすが横浜市、やるな!」と思いました。こんな都会に今でも残る空堀が見事な「土の城」へ、週末あたり訪れてはいかがでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

明石城登城! 日本100名城 51城目 4基の三重櫓に守られた城~

明石城

別名: 喜春城

所在地: 〒 673 - 0847  兵庫県明石市明石公園1-27

城地種類平山城

築城年代: 元和5年(1619)

築城者小笠原忠真

文化財史跡区分: 国指定史跡・重要文化財3件

2基の三重櫓

f:id:Gorgon:20180930081702j:plain

4月の下旬、桜が咲く気持ちの良い週末、3連休になったので兵庫県

岡山県岐阜県、の名城 7城(100名城)を巡る旅に出る事にしました。

3城目はここ「 明石城 」へ。

明石城概要:

2代将軍徳川秀忠は、譜代大名小笠原忠真(おがさわら ただざね)を明石藩10万石の大名とし、天下普請による新城の建設を命じました。一国一城令により廃城となった付近の城の用材を用いて、突貫工事で行われた城の建築工事は約1年程の速さで完成しました。本丸には熊本城の天守台に匹敵する程の大きな天守台が築かれましたが、天守が建てられる事はありませんでした。現在は本丸にあったとされる4基の三重櫓のうち2基が修復されながら現存し、その雄姿をとどめています。

巽櫓

f:id:Gorgon:20180930083329j:plain

現在建っている2基の櫓(巽櫓と坤櫓)は元和5年(1619)の築城当時

の櫓ではないらしく、寛永年間(1624~1644)の火災後に再建された

もので、本丸の南西と南東の隅に並んで建っています。

 

 

f:id:Gorgon:20180930084004j:plain

明治34年(1901)当時現存していた3基の櫓(巽櫓・坤櫓・乾櫓)を

修理する際、乾櫓は解体され部品取りにされてしまいました。状態の

良い木材や瓦は巽櫓・坤櫓の補修材として転用されたとされています。

 

坤櫓

f:id:Gorgon:20180930084941j:plain

この坤櫓は巽櫓と対になる櫓で、南正面初重に千鳥破風、二重目に唐

破風を配置し、巽櫓とは順序が逆となり変化を持たせています。

細かいところにまで配慮し、工夫をしてある事に驚かされます。

 

打込接の高石垣

f:id:Gorgon:20180930090008j:plain

この明石城は主要部である本丸部分は総石垣造りとなっていて、

積み方としては " 打込接の布積 " で積まれています。

使用されている石も、形や大きさがある程度一定のサイズで加工され

完成度の高さをうかがわせます。

 

櫓裏

f:id:Gorgon:20180930100019j:plain

両櫓の外壁は白漆喰総塗籠で施され、内部は各階を一つの部屋として

作られています。坤櫓の方が少し大きく、一階部分が約11×9m、二階

は約9×7.3m、三階が約7×5.2mで、高さ13.3mとなっています。

 

f:id:Gorgon:20180930100824j:plain

巽櫓は一階が9×8m、二階は7.2×6.1m、三階が約5.5×4.4mで高さは約

12.6mあります。

 

天守台石垣

f:id:Gorgon:20180930101317j:plain

本丸西側からはみ出る様な形で突き出た大きな天守台は、約152坪の

広さを誇ります。五重天守を建てられる規模の天守台でしたが、結局

天守が築かれる事はありませんでした。

 

明石公園広場から

 

f:id:Gorgon:20180930101951j:plain

帰り際に、明石公園広場から再び2基の三重櫓を眺めてみる。

本丸だけでこの広さなので、城全体の大きさは相当なものです。

2019年で築城400年となる明石城では、記念祭に向けて色々と準備を

進めているそうです、今から楽しみで仕方ありません。

この2基の櫓の前にある雑木もキレイにするみたいです。

 

スタンプ押印

f:id:Gorgon:20180930103829j:plain

スタンプ設置場所:明石公園サービスセンター受付窓口

スタンプのデザイン:ここしかないでしょっ!の印影です。

          (かなりカッコ良いデザイン)

明石城

見所ポイント: 巽櫓、坤櫓、本丸、二の丸、天守台、高石垣、堀、土塁、等。

駐車場: 協会駐車場(366台駐車可・有料)県営駐車場(134台・有料)

総評: 明石城は西国諸藩への備えとして、徳川2代将軍秀忠が築城資金を拠出(銀1000貫)して築城されました。普請奉行を派遣したりするなど、明石城築城を全面的に支援し、約1年という速さで工事は完了し、築城されました。その事からも、いかにこの地が地政学的、軍事的に重要であったかという事が伝わってきました。この広大な土地に展開される巨城としての縄張構成は見事で、現在残っている本丸部分だけでもその威容を見てとる事ができます。そして長さが数百メートルある石垣上に鎮座する2基の三重櫓が見る者を圧倒します。「天下普請で築かれた巨城」へ週末あたり訪れてはいかがでしょうか。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

記事が気に入った方はクリックして下さい。
お城巡りランキング